哲学,ノンフィクション

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 本書『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』は、まさに「数奇な運命を辿った本」についての本である。その本とは、紀元前一世紀に生きたルクレティウスの手になる、原子論的自然学を説いた『物の本質について』。この本自体が大変な珍本で、近代科学につながる物質や宇宙 ...

哲学

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 最初のころに書いたことがあるが、管理人は他人から本を借りることはしない。特に、友人や知人の方から貸そうとしてくるのを借りるのは禁物だ。興味が持てるかどうか分からない本を無理してでも読まなければならなくなるし、返す時に感想の一つも言わなければならない。義務 ...

哲学

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 著者が仮に「ポストモダニズム」と呼ぶ哲学がある。著者の説明によれば、啓蒙主義の合理主義的伝統を多少なりともあからさまに拒否すること、経験に照らし合わせての検証とは結びつかない論考、そして認識的相対主義や文化的相対主義を標榜して科学を数ある「物語」、「神話 ...

哲学,数理

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 どうしてこの本を買ってしまったのか、良く分からない。おそらく、何か別の本で言及されていたので(あちこちで言及されてはいるが)、気になって買ったのだろう。買った以上は、読んだ。読んではみたが、何のことやら分からなかった。当然と言えば当然である。そもそもこの ...

哲学,文学

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 文豪漱石は、講演の名手でもあったという。本書『私の個人主義』の中にも、「紆余曲折の妙がある」という他の講演者による評が出てくる。実際に読んでみても、誰にでも分かる日常の例(かなり下世話なものまで)から初め、軽妙洒脱に話を展開させ、深遠な結論にまで持ってい ...

哲学

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 プラトンは、紀元前400年ころアテナイに生きた人である。現代の我々とは大きな隔たりがあるが、「西洋哲学の歴史はプラトンへの膨大な注釈である」とまで言われた影響力を通して、現代の我々ともつながっている。そういうプラトン(と師であるソクラテス)の考えそのもの ...

哲学,文学

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 本作『ガラス玉演戯』は、ヘルマン・ヘッセの最後の大作、ノーベル文学賞受賞の決定打となった作品だ。本作の中心にあるのは「ガラス玉演戯」、すなわち、人類が生み出した科学と芸術の内容と価値を、高度に発達した神秘の言葉で表現し、相互に関係づけ、画家やオルガン奏者 ...

哲学

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 本書『これから「正義」の話をしよう』は、ハーバード大学のサンデル教授が行った「白熱教室」を書籍化したものだ。日本でも話題になったが、正直なところ、あれだけ売れたのは「ハーバード」のブランドとプレゼンテーションの手際が大きかったように思う。本書の内容そのも ...

哲学

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「なぜ、善良な人が不幸にみまわれるのか」、この問いこそが本書『なぜ私だけが苦しむのか』のメインテーマである。著者が「これ以外のすべての神学的な会話は、気晴らしにしかすぎません」と言い切る重い問いだ。  管理人のように特に信仰を持たない人間であっても、素朴な ...

哲学,経済

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 石門心学あるいは心学とは、江戸時代に石田梅岩が創始した、日常生活に密着した実践道徳学である。この心学は、梅岩が商家に奉公していた頃の独学に根ざしていたこともあり、当初は商人の学という趣があったが、後に広く農民や武士にまで影響を及ぼした。本書『企業倫理とは ...